私は異世界の魔法使い?!
腰に差した剣に手を掛ける……。
カイトの瞳は本気だ。
本気で私をーー。
「待った! 話し合おうじゃないっ」
「悪いがそんな時間はない。我が主に成りすますなど、本来であれば即刻打ち首だからな」
「違うってばっ! そもそも、そっちが勝手に勘違いしたんじゃない。私は何度も訂正しようとしたのにっ、ひぃ!!」
素早く引き抜かれた剣が、容赦なく私の喉に当てられる。
自分の顔がはっきり見えるほど澄んだ輝きを見せる太刀は、冷や汗を滴らせる青い顔をした私を鏡のように映して。
「もう一度だけ問う。このまま戦うのか、それともここで殺されるかーー」
ここで殺されるって……さっきより条件悪くなってない?
「……でっ、でも……私魔法とか使えない、ひぃぃ!」
喉に押し当てられた。
それはもう問答無用に。
口を開いていいのは、ニ択の言葉を言うのみだと……圧力で表現されているようだった。