ひまわり
視線
―6月
キミと出逢ったのは雨が降る季節でした。
「璃紗ッ!!掃除行こう」
お弁当の時間が終わり、友達の葉山 葵が駆け寄ってきた。
「うん。待って!!」
急いで机の上を片付けて葵と一緒に教室を出た。
―山野 璃紗
高校1年生の16歳だ。
2人は他愛のない会話をしながら
掃除場所がある1階へとおりる。
「あ!!・・・翔太ぁ~」
目の前から歩いてくる2人の男の子に手を振って
駆け寄っていった。
「葵の掃除場所ここ?」
「うん!!翔太も?」
翔太は1個上の高校2年生で、葵の彼氏だ。
仲よく話をする2人と少し距離をおき、
ボーっと眺める。
ふと横に目を向けると男の子と目があった。
柔らかそうな髪にクリクリの目。
男の子は璃紗から視線を外す事無く
ずっと視線をむけてくる。