キミが泣くまで、そばにいる




 3組の教室に戻るとにぎやかな笑い声に迎えられた。

 机は全部後ろに寄せられていて、生徒たちは直接床に座ってお弁当を広げている。

 食べる場所は決まってないから、3組の生徒がいたりいなかったり、別クラスの子が混じってたり、いろいろだ。

 イケメントップ5の面々とレミは、後ろの一角で輪をつくっていた。

「ちーちゃんおかえりー」

「おう遅かったじゃねーか。さっさと弁当出せよちィ」

「なんでいきなり人のお弁当を食べる気満々なの……」

 私はレミの横に腰を下ろす。アカツキがそのとなりに座り、コンビニの袋からパンを取り出した。

「セイ、アヤカさんと一緒じゃなかったのか?」

「ああ、ムカついたから置いてきた」

「なんだそれ」

「だってよー。こいつらに会わせたとたん、アヤカのヤツはしゃぎ出して連絡先交換しようとすんだもん」

 ダイチくんたち3人につまらなさそうに目を走らせ、セイはメロンパンにかぶりつく。

 トワくんが「あ」と声を上げてアカツキを指さした。

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