キミが泣くまで、そばにいる
「はあ? 一緒にすんなよ」
「そうだよ、私はトワくんほどイジリ甲斐ないよ!」
「おい待てチーコ。それどういう意味だコラ」
「ふたりともちっこいし。トワが猫のアメショで知紗ちゃんがトイプードルって感じかな」
「ちっこい言うな! てか猫ってなんだよ!」
「そんでレオがふくろう」
ダイチくんのひと言で高槻くんに視線が集まる。
ぼんやり窓の外を眺めていた彼は私たちに目を戻し、一瞬の沈黙のあと小さく「ほう」と鳴いた。
アカツキが爆笑する。セイがうるさそうにアカツキの肩を小突き、私を見た。
「おい、ちィ! 俺と勝負しろ」
「ええ? なんの勝負さ」
「このままじゃ男がすたる」
「意味わかんないよぉ」
セイは私と朱里さんが連絡先を交換したことが、どうしても気に入らないらしい。