キミが泣くまで、そばにいる
わかってたけど、会った瞬間からわかってたけど、この金髪美形はめちゃくちゃ失礼だ。
私はお弁当をこれ以上奪われないように抱えこみながら、もう一度ゆっくり彼らを眺めた。
微笑み王子のアカツキ、失礼な金髪セイ、唯一優しそうなダイチくん、いじられキャラ(?)のトワくん、自分の世界から還ってこないレオくん。
「5人とも個性強すぎ……」
そして全員、見れば見るほどかっこいい。
たぶん私は今、光の中にいる。
通りすがる女子生徒は必ずこちらを見ていくし、視線を上げれば校舎の窓からも私たちを見下ろしている女子たちがいる。
彼ら5人は間違いなく、1学年のイケメントップ5だ。
「で、知紗が一番付き合いたいと思うのは?」
アカツキに顔を覗きこまれて、私は箸を止めた。
「なんで……そんなこと聞くの?」
セイの合格ラインにも達しない私の意見なんて、何の参考になるんだろう。
「いいから、誰?」