キミが泣くまで、そばにいる
「学級委員やら生徒会やらに推薦されたり、教師の小間使いさせられたり」
面倒くさいじゃん、と笑うアカツキは、もしかすると中学で生徒会役員やら学級委員やらをしていたのかもしれない。
「この格好してると面倒な役割を任せられることもないし、成績さえ落とさなきゃ教師はうるさく言ってこないし」
進学校だからこそ、学業をおろそかにしなければ、それ以外の部分には寛容なのかもしれない。
そんなことを言って、アカツキは濡れた地面に足を踏み出した。
昼間の雨はすっかり止んで、雲間から光がこぼれている。
「さ、いつものとこ行くよ」
アカツキは私に持たせていた紙袋を手にとった。そしてにっこり微笑む。
「今日は勉強会だから」