キミが泣くまで、そばにいる
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今日は終業式で学食が利用できないため、学食前のホールは静まり返っている。
自動販売機のボタンを押しながら、アカツキは私を振り返った。
「知紗も買う? 桃?」
「……いちご」
「え?」
きょとんとしているアカツキの横から手を伸ばし、ボタンを押すと、イチゴミルクが吐き出された。
「どうかした? いつもは桃茶なのに」
「なんとなく、気分で。あ、お金」
ポケットからお財布を出そうとしたら、アカツキは首を振った。
「今日はおごり」
「え……あ、ありがとう」
イチゴの絵が描かれたパックに目を落とす。美味しいけど甘ったるくて、最後まで飲みきれないから、普段はあまり買わない。
でもアカツキはこれが好きだ。