キミが泣くまで、そばにいる
甘いイチゴミルクや、香辛料たっぷりのカレー。
そんなものばかり食べていても、家では月乃さんがつくったヘルシーな食事が出るからか、スタイルがいい。
ふと思った。月乃さんが健康志向なのって、お母さんが入退院を繰り返していたからかもしれない。
「おうちは、大丈夫?」
月乃さんや朱里さんのことも気がかりだった。アカツキは頬を優しく緩める。
「まあね。家族4人でなんとか、乗り越えられると思う」
平気だ、と言わないことに、ほっとする。
きっとまたツラくなるけど、家族4人で、乗り越えていける。
そんな心の声が聞こえる。
よかった。
強がって、突き放したような言葉を言わないアカツキは、きっともう、大丈夫なのだ。
「それでさ、知紗」
アカツキは、ストローを刺したイチゴミルクを傍らのテーブルに置いた。
「このあいだ話が途中になっちゃったけど……夏休み。うちの地元の夏祭りに来ない?」
「アカツキの、地元?」