キミが泣くまで、そばにいる
それから数分にわたり、あたりには奇怪な笑い声が響いた。
身体を折り曲げて、アカツキはずっと肩を震わせている。
「あの……大丈夫?」
笑い声が途切れたあとも「ひひひひ」と怪しげな声を漏らしていて心配していると、
「あー腹痛い」
アカツキはくの字に曲げていた身体をすっと伸ばした。
「やー知紗、最高だわ」
口元に笑いを残しながら、座り込んでいる私から小銭を受け取って自販機のボタンを押していく。
「楽しい高校生活になりそうだよ」
振り返った彼がにやりと笑って、ぞっとした。
私はこれから、いったいどんな無理難題を押し付けられるんだろう……。
「んじゃ、せいぜいよろしく頼むな、小間使いちゃん」
アカツキは握手でもするみたいに私へ右手を差し出した。
その手の中にはピンク色の缶。