キミが泣くまで、そばにいる


 え、そこ聞いてくる?

 まさかの展開に整った顔を見返す。

 心配そうに眉を下げて私を見上げてるレミだけど、その瞳はらんらんと輝いている。

 これは絶対におもしろがってる。

 言えるわけがない。

 私だけならまだしも、先生まで巻き込んでしまう事情なのだ。

 レミが私の秘密を勝手にバラすとは思わないけど、友達になってからまだ一ヶ月ちょっとだし、先生のことまで話すには、もっとお互いに深く知り合う必要があるんじゃないのかな。

 なんて、思いもよらない相手から告白されたみたいな気持ちになる。告白されたことないけど。

「まあ、なんていうか、いろいろと……ありましてね」

「ちーちゃんにも弱みなんてあるんだ?」

「うん……ちょっと、ね」

 語尾をにごすと、レミは「ふうん」とそれ以上は突っ込まなかった。その代わり、ぽつりと言う。

「じゃあ、ちーちゃんも微笑み王子の弱みを握れば、開放されるかもね?」

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