鬼神様と××しました
目を開けると、源喜さんが私を見ていた。

ちらっと床を見ると…紫色の血のようなものが、飛び散っている。




「怖かったろ…もう終わったから…」

「ぅ…」


源喜さんのその言葉で、私は滝のような涙を流した。

源喜さんは私を、そっと抱きしめてくれた…


しびれた体を、源喜さんが包みこむ。

感覚がないはずなのに…暖かさだけは、ちゃんと感じた。




「源喜兄っ!」




すると…來さんと純麻くんが、突然現れた。

私はとっさに、源喜さんから離れる。




「悪いけど…後始末頼む」


源喜さんが、弟2人に話しかける。



「了解」

「任せて!雪希ちゃん…大丈夫?」


純麻くんが、心配そうに私を見つめた。

私は精一杯の笑顔を返す。



「しびれ薬を盛られたらしい…すぐに家に連れてく」

「そうだね。後は僕達に任せてよ」

「悪いけど、頼む」



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