鬼神様と××しました
「俺がいなくても…お前は、鬼一族に残ってくれ…」

「な、なにを言って……」

「お前は俺たちにとっても…俺にとっても・・大切な人なん……………」



っ!!!


源喜さんは力尽きたように、目を閉じた。




「…嫌だ!源喜さん……!源喜さんっっ!」


体を揺すっても、源喜さんは目を開けない。



何よ…

突然、私の目の前に現れて…

結婚してくれなんて言われて…

そしたら、先に逝っちゃうの…?


そんなの…

酷すぎるよ……


私…少しずつ、覚悟を決めてたのに……





源喜さんのこと…


好きになりかけてたのに………!





「げ、んき……さん」


目からあふれる涙。

私は源喜さんの手を、強く握った。
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