鬼神様と××しました
「そう。俺だよ」




やっぱりそうだ!




「俺の力は、未来を見ようと思っても見れないんだ。突然めまいのような症状に襲われると、その時に、未来の映像が見える仕組みなんだよ」

「…!じゃあ、見ようと思って、見られるもんじゃないんですね…」

「そうだよ。それに今まで見えたのは…自分のことではなく、全て他人のもの。まあ、全て鬼一族に関わってる人たちの未来だけどね」


自分の未来じゃなく、他人の未来ばかりを見るんだ……

それって、すごく不思議…




「若い頃は、この能力が憎たらしかった。でも今は…少しでも、誰かの役にたてたらいいなと思ってる。それに…君と源喜の未来が見えた時・・俺はすごく嬉しかったんだよ」

「……え?」



嬉しかったって……?




「君は小さい頃…よくこの神社で、遊んでいただろ?」

「はい。小学校の頃は、よくここへ来てました…」


ここで鬼ごっこやったり…ドロケイやったりして、遊んでた。




「前にね…この神社には、幽霊が出るって噂が広まったことがあるんだよ」

「ああ!ありました!学校でも噂になってました」


最後は、七不思議みたいに言われてたと思ったけど…



「あの噂が広まってね…この神社には、子供があまり来なくなった時期があったんだ。活気がなくなって、俺も少し寂しく思っていた時…君と数人の女の子を、神社の階段の辺りで、たまたま見かけたんだ」
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