鬼神様と××しました
助かった…?



「実はあの池にいる鯉は、特殊な鯉でね。鬼一族の医療班が、特別に育てている鯉なんだよ」

「…ということは・・」

「俺の動けなかった体を、鯉たちのいるあの池に入れれば治るというわけさ。妖怪は、いつ戦いに巻き込まれるかわからないから、どんなものでも先手は売っておかなくてはね」



やっぱり…!

ダメージを受けた体が、あの池に入ったことによって回復したんだ!




「でも、池に入っていた時間がわずかだっからな…完全には復活できていないようだ…でも、戦うことは余裕で出来るさ。鬼一族頭領を、なめてもらっては困るよ」


そう言って、お父さんは笑った。




「きっと、もうすぐ源喜さんが帰って来ますよっ!」


そしたら、こんな妖怪すぐに倒してくれるはず!




「……いや。源喜は、そう簡単には来れそうにないな…」

「え?」


どうして?



「この家の周りには、辰彦の結界が張られている。そう簡単に敗れるような、やわな結界ではない」

「…そんな……」
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