鬼神様と××しました
一気に不安になる私。



「大丈夫。私が由希ちゃんを守るよ」

「…!」


お父さんが、私の肩をぽんと叩いた。




「百合を守れなかったんだ…だから、君のことは…死んでも守るよ…」

「……!お父さん…」


そう言って微笑んだあと、お父さんは立ち上がり、辰彦を睨みつけた。

私は少し離れた木の影に隠れ、お父さんを見守る。




ササ…


「げっ!」


すると、刃牙と雷丸が私のそばにやって来た。




「あんたたちは、察知能力高いんでしょ!?辰彦が来ること、わからなかったの!!?」


2匹にそう言って怒っても、キョトンとしている。




…ったく……

何が守り神よ!

全然、守ってくれないじゃん!(汗)



心の中で、ブツブツと愚痴っていると……




「・・・・」

「・・・・」


お父さんと辰彦が、黙ったまま睨み合っている。

その雰囲気は、ものすごいものだった。




「…ふん。お前とこうして向き合うのは、2回目だな」
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