鬼神様と××しました

百合さんの目から涙が溢れる。

お父さんの目からも、一粒の涙がこぼれた。


そして2人は、そっとキスをする。

そのキスは決して深いものではなかったが、2人が愛し合ってるのは、誰が見てもわかった。




「………おえ」


っ!


お父さんと百合さんのキスを見て、隣にいる源喜さんがボソッと言う。

うっとりしていた私は、ムッとして源喜さんの腕を叩いた。

源喜さんは「いて」と言って、口をつむいだ。





「由希ちゃん…」





すると百合さんは、今度は私の側に…

急に緊張が走り、背筋がピンとなる。




「由希ちゃん…あなたのような人が、源喜のお嫁さんになってくれて……本当に嬉しいわ。みんなのこと…頼みますね。あなたなら出来るわ…」

「百合さん…」


私は百合さんに抱きついた。


初めて会う感じがしなかった…

本当のお母さんて…本当はこんな感じなのかな……
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