鬼神様と××しました
「そうだね♪」


彩芽ちゃんはトランプを片づけた。

そして大くんと彩芽ちゃんに、挟まれたように座る私。




クンクン





すると、彩芽ちゃんが私の腕の辺りに顔を近づける。

大くんも同じ体制を取った。


2人は、私の匂いを嗅いでいるようだ。





「…どうしたの?」


私、もしかして臭い?(汗)




「お母さんと同じ匂い♪」

「え?」


同じ匂い…?



「やっぱりそうだよね!オレもそう思ってた」


大くんは、ニコッと笑った。





「同じ匂いって……?」

「私たち妖怪は鼻がいいから、匂いに敏感なの。人間と妖怪の匂いを、嗅ぎ分けられるのよ」

「そうなんだ…」


すごい。




「私たちのお母さんは、元々は人間だっから…半分は人間の匂いがしてたんだよ」

「そっか。人間が妖怪と結婚すると、半分は妖怪になるんだよね?」


もう半分は人間のままだから、まだ人間の匂いが残ってるのか…
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