鬼神様と××しました
「そうだね。そろそろ、失礼しようかな」

「…………今度はいつ来る?」




カバンを持つと、彩芽ちゃんが私に近づいてそう言った。



「…またすぐ来るよ」


私はそう言って、彩芽ちゃんに笑顔を向けた。

彩芽は嬉しそうに頷いた。



こんなこと、源喜さんの前で言うつもりなかった…

でも、自然に口に出していた。









「・・・・」

「・・・・」


帰り道。

源喜さんの家族に挨拶をしたあと、私は源喜さんと夜道を歩いていた。


2人共、歩くスピードは遅く、会話もなかった。




「…飛ばないんですか?」


沈黙を先に破ったのは私。

数歩先を歩く源喜さんに、自分から話しかけてみた。



「…酒飲んじまったし・・また飲酒運転とか言われたくねーし……」


源喜さんは、歩きながら言った。

少しだけ嫌味を言われた私は、苦笑いをした。
< 81 / 303 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop