鬼神様と××しました
それに…その服…

私は、男の全身に目をやった。


淡い赤に、金の刺繍が入った着物を着ていた。


こんな綺麗な着物、初めて見た…

その素敵な着物が、その男にはよく似合っていた。




「歓迎されてねえな…」




頭をかきながら、男は口を開いた。



「し、してるわけないでしょ」


幽霊を、誰が歓迎する!?





「じゃあいいや。出直す。めんどいし…」

「え?………きゃっ」


あくびをしたあと、男がものすごい速いスピードで、私の目の前に移動してくる。




と、飛んだ!!!?

それとも一瞬消えたの!?


目を疑うような光景に、驚くしかない私。

その隙をついたかのように、男は私にぐんと顔を近づけた。
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