鬼神様と××しました
怒りながら、珠紀の猫の耳が、ピンピンと動いた。




「ごめんね、雪希…びっくりしたよね…」




珠紀の言葉に、私はコクリと頷いた。



びっくりしたというか…

まだ現実を受け入れられない…


だって、親友が妖怪だったなんて……

すぐに受け止められるわけないでしょ(汗)?




「夏休みが始まってすぐ…雪希と遊んだじゃない?ほら、源喜さん連れてきた日」




珠紀に、源喜さんを紹介した日か!




「あの日…私すぐ帰ったでしょ(汗)?あれは…」

「正体がバレそうになったからだろ」




珠紀の話に、源喜さんが入って来た。




「そう(汗)源喜さんの前で、人間のフリするのに耐えられなくなったのよ」

「…え?どうして?」

「“鬼"よ!?鬼っていったら、妖怪の中のエリート中のエリート。私たち猫の妖力じゃ、鬼にかないっこない」


そうなんだ…

鬼って、そんなにすごいんだ…




「ま、俺はお前を見た瞬間…すぐに化け猫だって、気づいてたけどね」

「ハイハイ、それもわかってます!でも…どうしてもバレたくなかったの」





珠紀が表情を変えた。そして…




「雪希には…バレたくなかったのよ」
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