鬼神様と××しました
珠紀……



「私の家は、先祖代々“化け猫"の一族。妖怪の中だと、中くらいだけど…滅びずに、ずっと生き残ってきた。でも今の妖怪は…人間と一緒に暮らさなきゃならない。だから、必死で…人間に馴染もうとしたの…」


珠紀と源喜さんの言っていることが、同じ…



「最初は人間は苦手だった。でも…雪希は違ったの……」




珠紀…



「雪希と仲良くなってから…人間もいいなって思えるようになった。優しくて、面白くて…雪希のことが大好きになった。だから、私の正体がバレるのが怖かったの…」

「・・・・」

「正体を知ったら…私のこと、雪希が怖いって思うんじゃないかって……」

「珠紀…」


珠紀の目には、うっすらと涙が滲んでいた。

私も少し泣きそうだ。




「ありがとう…珠紀。ずっと正体が言えなくて、辛かったでしょ?」

「雪希……」


正直ホッとしてるの…

最近、珠紀が私にそっけなかった理由が、ちゃんとわかったから…

それに…



「珠紀の正体知れたから…珠紀ともっと仲良くなれる気がする。私は珠紀が妖怪だって、怖がったりしないよ。だって、私たち親友でしょ」

「雪希!」


珠紀が私に抱きついた。



「これからも、親友でいてくれる?」

「当たり前じゃん!」


私と珠紀は、しばらく抱き合いながら泣いた。


それを見ていた源喜さんが、微笑んでいたことを、私は気づいていなかった。
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