16歳の迷子ちゃん




....なに、えっと。

どうしよう。怖いなんかこの人。




彼はその大きなキラキラした瞳にあたしを映した。


「もしかして1年?」


「あ...えっあたしですか?!?」


「お前しかいねぇし」


「あっいいいっ1年生です!!!」



すると彼は驚いたように目を見開いた。


「は?なんでここにいんの、入学式は?」


....こっ怖い。


あたしは背筋がゾクッとして唾を飲み込んだ。


「えっと...その....」


するとあたしを不思議そうに見て



ため息を付いた。








「あんた迷子なの?」





ま...迷子!!...かもしれない。確かに。



「えと....はい...」




するとクッと鼻で笑った。





か...かっかっこいいい!!!!!!


その瞬間あたしは体中があつくなって、


胸がきゅんと高鳴った。
< 4 / 23 >

この作品をシェア

pagetop