16歳の迷子ちゃん
....なに、えっと。
どうしよう。怖いなんかこの人。
彼はその大きなキラキラした瞳にあたしを映した。
「もしかして1年?」
「あ...えっあたしですか?!?」
「お前しかいねぇし」
「あっいいいっ1年生です!!!」
すると彼は驚いたように目を見開いた。
「は?なんでここにいんの、入学式は?」
....こっ怖い。
あたしは背筋がゾクッとして唾を飲み込んだ。
「えっと...その....」
するとあたしを不思議そうに見て
ため息を付いた。
「あんた迷子なの?」
ま...迷子!!...かもしれない。確かに。
「えと....はい...」
するとクッと鼻で笑った。
か...かっかっこいいい!!!!!!
その瞬間あたしは体中があつくなって、
胸がきゅんと高鳴った。