16歳の迷子ちゃん
入学して1週間くらいたったころ、
あたしたちはいつものように放課後ファミレスに向かった。
すると「あっ」と拓真が声をあげて指差した。
「あそこにいるのって『友里先輩』じゃね?!うぉー!綺麗!」
その先にはグループでも一際目立つ女の人がいた。
綺麗なロングヘアーに透き通った感じ。
すごい...こんな美人な人いたんだ。
「てか拓真なんでしってんの?」
「いや、入学前からさ美人いるって噂聞いてたんだよ」
「すごい...美人で噂になるって」
あたしがポカーンと口を開けてそういうと、
沙良があたしに抱きついてきた。
「えっ沙良っ」
「まっ?あたしは実紅が1番美少女だと思うけどねっ!ふふ」
....はい?!
「ちょっ、なに言ってるの!バカなこと言わないで」
「え、あたしはいたって真面目だよ?ね、拓真・廉!!」
「だって実紅さ、噂流れてるの知らないの?」
「え...?」
あたしが2人に圧倒されて廉をみると
「B組に美少女いるって噂されてんの実紅だぜ?」
廉も真顔でそういった。