駅前ベーカリー
悪夢を見たから抱きしめて
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「ほ…本物…!?」
「あ、はい。声優、やってます。」
ハマっているアプリのアイドル声優が集うライブを見て、【推し】ではないユニットのリーダーに目を奪われてしまった里依(りい)
そんなことは生まれて初めてで、ライブの余韻が抜けないままぼんやりといつも通り、こっそりとしたオタクとして生活していたはずなのに…
「似てる人だな…とは、その…確かに思いました…けど。」
「さすがに本人だとは思わないですよね。」
本物に出会い、イベントでもないのに会話をしてしまうことがあるなんて…!
声優さんの邪魔をしてはいけない。
キャラクターと声優さんを同一視してもいけない。
ましてや、個人的な感情としての『好き』なんて、抱いてはいけない。
それは、ファンとしてあるまじき思いで、行動。
【ファンは恋をしないのです】
奥手アラサーオタク×二次元アイドルの中の人
「でも声優は、恋をしますよ?」
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春を背にして聴いた
君の指が奏でる旋律に
俺の涙は止まらなかった…
柏木 悠夜(かしわぎゆうや)
平凡な高校2年生
星音学園ピアノ科所属
実力は平均よりやや低め
天羽 紀紗(あまばねきさ)
絶対音感を持った
天才ピアニスト
星音学園1年特待生
本当はきっとあの日から
君の音色に
恋をしていたんだ…
〜執筆開始〜
2009.3.24
2009.12.9
無事完結致しました
2024.11月現在
現在、大幅な加筆修正に取り組んでおります。
*Special Thanks*
夢雨様
柚妃-ユウヒ-様
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最初はただ、美味しいものが食べたくて
それは少しずつ、癒しの時間になっていって
気付けばただの店員さん、とは言えなくなった
「今日のおすすめのパスタ、ですよね?」
ふにゃりと笑う顔が可愛い年下大学生くんは
私の4年、後ろを歩いている
ひどく疲れた顔も、少しだけ明るい顔も
段々小さな変化に気付けるようになって
返してくれる笑顔に、胸の奥がとくんと鳴った
「今日もすっごく美味しい。癒される~。」
ほんのり赤みがさした頬を膨らませながら
食事を楽しむ年上社会人さんは
4年先を歩いている
二人の歩幅が揃うまで
「年下ワンコを飼ってます」
「俺の彼女が一番可愛い!」
の綾乃と健人が出会って
二人が自然に隣にいるようになるまでのお話
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