駅前ベーカリー
* * *
「坂下先生、ここ変わってもらえる?私次入場の方に行かないと。」
「あ、はい。大丈夫です、代わります。」
「ありがと!」
予想はしていたけれど、どちらかと言えば小規模校に入る理真の学校では圧倒的に人手が足りない。用具や決勝審判、放送など係だけはたくさんあるがそれぞれの教師にそれぞれの担当の学級、学年があるため、係につきっきりというわけにもいかない。どの係もかなりギリギリだ。だからこそ1年目の理真が一人で切り盛りする必要も出てくる。
(自分の学年の出るものと決勝審判と…目が回りそう…!)
自分の担当の学級のもののときにはもちろん入場門に行って子どもが揃っているかを確認しなければならないし、決勝審判は一秒だって目が離せない。順位は子どものものだけれど、それを受け止めるのは保護者だからだ。
(圧倒的に開きができてると楽なんだけどなぁ…)
とは思うものの、おおよそ走力の近い子同士を同じグループにするのだからかなり僅差になっている場合が多い。
(…午前中だけでこの疲労はちょっと…本気でまずい。)
岡田にもらったパンをもちろん食べてきたのだけれどエネルギー切れを起こしそうなくらいには走り回っている。今日は本当に運動会日和で、雲一つない快晴だ。それが確実に理真の体力を奪う。
(化粧は完全に落ちてるし、日焼け止めも落ちてるし、…色々まずい…。)
岡田は確実に行くと行っていた。理真には岡田を探す余裕はないが、岡田には理真を見つける余裕はある。それに今日の理真は学校で揃えたTシャツを着用しているのだ。黄色のTシャツはかなり目立つ。
「坂下先生!次競技!」
「はいー!」
「坂下先生、ここ変わってもらえる?私次入場の方に行かないと。」
「あ、はい。大丈夫です、代わります。」
「ありがと!」
予想はしていたけれど、どちらかと言えば小規模校に入る理真の学校では圧倒的に人手が足りない。用具や決勝審判、放送など係だけはたくさんあるがそれぞれの教師にそれぞれの担当の学級、学年があるため、係につきっきりというわけにもいかない。どの係もかなりギリギリだ。だからこそ1年目の理真が一人で切り盛りする必要も出てくる。
(自分の学年の出るものと決勝審判と…目が回りそう…!)
自分の担当の学級のもののときにはもちろん入場門に行って子どもが揃っているかを確認しなければならないし、決勝審判は一秒だって目が離せない。順位は子どものものだけれど、それを受け止めるのは保護者だからだ。
(圧倒的に開きができてると楽なんだけどなぁ…)
とは思うものの、おおよそ走力の近い子同士を同じグループにするのだからかなり僅差になっている場合が多い。
(…午前中だけでこの疲労はちょっと…本気でまずい。)
岡田にもらったパンをもちろん食べてきたのだけれどエネルギー切れを起こしそうなくらいには走り回っている。今日は本当に運動会日和で、雲一つない快晴だ。それが確実に理真の体力を奪う。
(化粧は完全に落ちてるし、日焼け止めも落ちてるし、…色々まずい…。)
岡田は確実に行くと行っていた。理真には岡田を探す余裕はないが、岡田には理真を見つける余裕はある。それに今日の理真は学校で揃えたTシャツを着用しているのだ。黄色のTシャツはかなり目立つ。
「坂下先生!次競技!」
「はいー!」