性別「少年」属性「乙女」
夏休みのせいもあって、まだ明るいうちから、縁日の人出は多かった。

マコトは、目を輝かせて、あんず飴のゲームボードを見ている。



まるで、ちっちゃい子供みたいだ。



マコトは本当に純粋だから、見ていても心配になる。

こんなに素直で、人を信じやすくて、大丈夫だろうか。

まあ、疑い深いお坊さんっていうのも、ちょっとどうかと思うけど。



「陸さん?」



あんず飴を頬ばっているマコトが、俺を見上げる。

口元に、水あめがついている。



うわ、舐めたい。



でも、さすがにここでそれをしたら、マコトに逃げられてしまうだろうな。


陸side終
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