性別「少年」属性「乙女」
どうしよう。
とても、幸せな気持ち。
ずっと、こうしていられたら。
陸さんが、ずっと側にいてくれたら、いいのに。
わがまま、すぎるかな。
「佐野川、誠くん?」
え?
急に声を掛けられて、ボクは振り返った。
あ。
陸さんのお父さん、だ。
見上げると、陸さんの顔が険しくなっている。
「やっぱり、誠なのか」
「マコトに近づくな。行こう、マコト」
「え、でも」
陸さんが、強くボクの手を引いて、お父さんに背を向けて歩き出す。
どうしよう。