性別「少年」属性「乙女」
身体を起こしただけなのに、息が切れる。

でも。

ここで待っている方が、不安だから。
ここで心配しているより、痛くて、苦しい方が、まだましだから。


点滴のほかにも、身体に、3本くらい管が入ってる。
あ。
背中にも、なんか管がついているみたい。


動けるかなぁ。
動いちゃ、ダメなのかな。


鼻につけてられていた酸素の管を、はずす。
これだけは、壁からついているから、持って行けないもんね。


ベッド柵から、管をはずして、まとめて手に持って。
そっと、ベッドの横から、裸足で下りる。

うわ。

ぐらぐらっ、とめまいがして、ボクはベッドに倒れこんだ。

いまの、地震じゃないよね、やっぱり。
ボクのほうが、揺れてるんだよね。

なんだか、また、気持ち悪い。

やっぱり、ホントはまだ動いちゃダメなのかな。

でも、ちょっとだけ、だから。
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