性別「少年」属性「乙女」
加害者ということ
それから。
2、3日は、熱が下がらなかったり、息が苦しくなっちゃたりしたことがあったけど。
ようやく、部屋の中は歩いてもいいって、許可が出た。
「佐野川さん」
許可が出た日。
看護師さんが、部屋に来て、ちょっと言いにくそうに僕に声をかけた。
「はい」
「警察の方がね。お話伺いたいんですって。先生は、佐野川さんが嫌なら、もうしばらくドクターストップ掛けてくれるっていうんだけど、どうします?」
警察?
ちょっと、どきっとする。
ボク、悪いことしてないよね。
でも、道路に飛び出しちゃったことって、やっぱり、良くないことだよね。
トラックの運転手さんとか、いろんな人に、迷惑かけちゃったし。
「ボク、大丈夫です。どこに行けばいいですか?」
「ああ、ここにいらっしゃるから、それは大丈夫なの。それじゃ、警察の方に声かけてきますね」