性別「少年」属性「乙女」
でも、ボクは、吉田とみっちゃんに、もうちょっといてほしい。

ちゃんと、仲直りしたいけど。

……でも、どうすればいいのか、わかんないんだ。



陸さんが、ボクに向かって、笑ってくれる。


「マコト、病院の食事あんまり食べられないみたいだからさ」

「そんなこと、ないよ。ちゃんと食べてるよ」

「嘘ついてもダメだって。ほら、ふたりとも戻った戻った」


陸さんにせきたてられて、吉田とみっちゃんが、戻ってきてくれる。

ちょっと気まずそうな、曖昧に笑う、表情。


「じゃあ、ちょっとだけ」


とっさに、ボクは立ちあがった。


「ボク、何か飲み物、買ってくるね」


小銭入れを、引出しから出して、片手に持つ。


「大丈夫かよ、マコト」

「平気だよ。もう、管もついてないし。走るのは、まだ禁止だけど」


心配してくれた吉田に、ボクは言い返して、病室を出た。

エレベーターに乗って、地下の売店に向かう。
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