性別「少年」属性「乙女」
そして、承諾の答えを出した、マコト。

マコトが真剣に答えたのだ、とわかった。


(好きな人なんかいない)

(その時には、有希ちゃんをお嫁さんにするよ)


マコトにとって、俺は、好きな人ではなくなっているんだ。

マコトの中では、もう決着がついているんだ。

そう、思い知った。


だから、なんだっていうんだ。

もともと、俺たちは男同士で、兄弟で。

好きだとしても、先に進めるわけじゃない。


懸命に、自分にそう言い聞かせても。

だからこそ、耐えられなくなりそうだった。

殴って、縛りつけて、無理にでもマコトを俺の側に置きたい。

一緒に、生きたい。


間違っているとわかっているのに、マコトの前にいたら、いつか、耐えられなくなる。


きっと俺は、親父と同じように、マコトを傷つけて、壊してしまう。
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