性別「少年」属性「乙女」
「こんばんは」


少し場違いな、ボクの挨拶にも気にした様子もなく、彼は笑ってくれた。


どうしてだろう。


見つめられていたときは、あんなにドキドキしたのに、こうして話していると、なんだか、安心できる。


「よかったら、入らない?おごるよ。ここ、夜はお酒も出すんだよ」


「あ、でもボク…」

未成年だし。

知らないひとに付いていっちゃいけないって、小さい頃から言われているし。

ていうか、多分それは常識だし。



だけど。



「…甘えても、いいですか?」



言ってしまってから、自分でびっくりした。

こんなこと言えるなんて、自分でも信じられない。



でも。



ボクの返事に、嬉しそうに笑ってくれた、彼の笑顔に。

これでいいんだ、って思った。



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