性別「少年」属性「乙女」
「それは大丈夫だと思うけど。……走るのは、無理みたいだ」
「あたりまえだよ!早く、手当てしてもらわなくちゃ」
「おい、まさかとは思うけど、わざとじゃないだろうな」


いつの間にか、ボクのとなりにしゃがんでいた吉田が、林くんに言う。


「吉田!」
「わざと、ハードルを自分に向けて飛ばせるかよ」


痛そうに顔をしかめて、林くんが言い返す。


「そうだよ。なんでわざとなんて思うの?」


ひどいよ、吉田。

ボクがちょっと怒って言うと。
吉田と林くんが、顔を見合わせてから、ボクを見た。


「なんで、ってな、マコト」
「おまえ、リレーの補欠だって、わかってるよな?」


え……?
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