性別「少年」属性「乙女」

スタートライン

驚いたように。

陸さんが少し、ボクから離れた。


イヤだった、のかな。


「困ります!玄関先で騒がれては!」
「マコト、ここにいるんだろう?あいつ呼び出してくれよ」


窓の外で、騒がしい気配がする。

はっとして、ボクは、陸さんから身体を離した。
陸さんが、ちょっとだけ舌打ちをして、ベッドから降りる。


ベッドライトが、灯る。
薄暗い光なのに、なんだか、たき火みたいに眩しく見える。


「……しまったな」
「陸さん……?」
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