愛おしい君へ
君のその言葉に
涙が止まらなかった。
溢れて溢れて仕方がない。
それと同時に、
流れるはずのない涙が
僕の心を
満たしていっているようだった。
二人の、
僕の仏壇の前で手を合わせる姿を
見て、
また涙が溢れてくる。
しばらくして、
僕の透明な体が
消えていっていることに気づいた。
僕は微笑んだ。
ああ、良かった。
やっと成仏ができる。
僕が二人の隣にいてやることは
出来ないけど、
誰かが僕のスペースを
埋めてくれる。
それはきっとまるで、
あの楽しかった日々を
見ているようなんだろうな。
そう思うと、
心がふわっと
軽くなるのを感じた。
ありがとう。
僕は今、
とても幸せだよ。