幻想
さっき鈴音は、できる、と断言したと思うが、どうやら忘れているらしい。彼女は再度、本を開き、「恋ができないと思ったときに、恋は終わる」と言い添え本を閉じた。
「もう、私の胸に響いたわよ。今の言葉。なんだか楽しくなってきたわ。お礼にあげまんじゅう一個あげる」
一個と言わず、四個ぐらい欲しいが、分け与えてくれるという行為は素直に受け取っておくことに、鈴音はした。
「もう、私の胸に響いたわよ。今の言葉。なんだか楽しくなってきたわ。お礼にあげまんじゅう一個あげる」
一個と言わず、四個ぐらい欲しいが、分け与えてくれるという行為は素直に受け取っておくことに、鈴音はした。