Tea Time

翌日、彼女と顔を合わせたのは、昼休みだった。

食堂の窓口で同じメニューを待って並んでいる彼女に声をかけた。


「昨日はお疲れさまでした」


彼女は優しく微笑んで、うかがうように俺を見た。

「びっくりしませんでしたか?」


俺は、意図がつかめず、返事を迷っていると、彼女が続けた。

「沢野さんと話すのは初めてですか?」


それでやっと彼女が言おうとしていることに気づいた。

「前にも少し。でも、じっくり話したのは初めてです」


俺の答えを聞いて、意味ありげに微笑む彼女。

「マシンガンのようでした」


その言葉を聞いて、彼女はますます笑顔になった。

でも、そこには沢野さんをうるさく思っている風は全くなく、それよりも俺への気遣いがあふれていた。

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