最強幼馴染
「あゝ、とても重要な話だ。
もちろん君たちにも利益…いや、これは君たちにとって最大のチャンスだと思う。
まぁ、座ってゆっくり話そう。」
二人は宮内さん正面に座り校長は部屋を後にした。
「で、話とは…?」
先に九条が宮内さんに聞いた。
ここは警察学校…。
警察になるための過程でしかないのだ。
特殊警察関係者が学校を訪れることは滅多にないし、
ましてや一部の生徒と直接校長を通して話など初めてかもしれない。
「まず、要件を先に言ってしまおう。
つまりだね…
えー…
ゴホンッ…
君たち二人には是非…この学校を卒業したら特殊警察部隊に入って貰いたいと思ってるんだ…
もちろん、実習も実績も要らない。特別に許可したいと思う…
…どうかね?」
随分と躊躇った言い方に九条は冷静に言葉を返した。
「確かにありがたいお話しですが何故私達なのですか?
他にも優秀な人は沢山います。
それに加え、警察学校卒業直後に特殊警察部隊に配属になるなどという前例は聞いたことありません。」
確かに九条の言うとおり、今まで13年間は、特殊警察部隊にはいるための条件として、
多くの実績、実力そして、経験が必要だとされていた。
つまり、今まで特殊警察に入るために警察組織で地道に努力を重ねてきた人が大勢いるのに、
自分たちが警察学校という狭い範囲内で評価された実績を買われ任命されるのは誰から見てもおかしなことではないのか、ということだ。