あたしと君と先輩と
じゃあ先輩は今、彼女なんかいらないんだ。
でもあたしは、先輩が少しでも前みたいに戻ってくれたらなって思う。
あたしが一人でそう思っていると、華絵さんがあたしに、
「あのさ、今度はあたしが由寿ちゃんに聞きたいことあるんだけど、いい?」
と言ってきた。
あたしは少しびっくりしたけどすぐOKした。
「あのさ、由寿ちゃんって、三島のこと好きでしょ?」
華絵さんがそう言った瞬間、あたしはイスから転がり落ちそうになった。
それを見て華絵さんは、
「やっぱり、図星かな!」
と少し嬉しそうな顔をしていた。
こんなにあからさまな態度をとっておいて、否定するわけにもいかず、あたしは首を縦に振った。
「やっぱあたしすごい!」
華絵さんは更に嬉しそうだ。
「な、何で分かったんですか?」
あたしが必死に聞き返すと華絵さんは、
「まあそれは女の勘ってやつかなぁ?」
だって。
片岡君にもバレちゃうし、あたしってそんなに分かりやすいのかなあ?