おとななこども
そして、迎えた文化祭当日。

あたしたちのクラスは午後からなので、午前中は学校内を見て回ることにした。

校門にもたれかかって、あたしは彼女たちがくるのを待っていた。

文化祭は盛りあがっている。

「遅いなー」

腕時計で時間を確認すると、待ち合わせの時間である10時を少し過ぎたところだった。

1回電話しようと思い、ブレザーのポケットから携帯電話を出した時だった。

「もーもー!」

聞き覚えのある声があたしを呼んだ。

向こうから若葉ちゃんが手を振っている。

その隣にはつぐみちゃんと真里も一緒にきていた。

「おーい!」

若葉ちゃんに向かって手を振ると、あたしは彼女たちに駆け寄った。
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