おとななこども
部活を終え、学校を出た時、
「桃さん」

聞き覚えのあるその声に視線を向ければ、
「会長」

会長だった。

「何ですか?

今日は部活なかったはずですよね?」

そう言ったあたしに、
「膝、大丈夫でした?」

会長が聞いてきた。

まだ心配してるよ…。

ほんの擦り傷だって言う話なのに。

心の中で毒づきながら、
「部活も最後までやりましたし、大丈夫です」

あたしは返した。

って言うか、会長途中まで部活見学してたじゃんか。
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