おとななこども
…って、また!

会長をにらんだあたしに、会長はデレ甘い笑みを見せた。

…チクショー。

そのデレ甘い笑みに嫌悪感を感じていない自分が情けない。

あたしもあたしで一体何だ。

一体どうしたって言うんだ。

「また明日」

会長はそう言って手をあげると、あたしの前から去って行った。

「何なのよ…」

会長の後ろ姿に、毒づいた。

きっと、もう免疫力みたいなのがついたんだ。

あんな躰に悪そうなデレ甘い笑みを毎日のように見てたら、免疫力くらいつくに決まってる!

そう言い聞かせたあたしもこの場を後にした。
< 175 / 343 >

この作品をシェア

pagetop