おとななこども
会長の瞳に映っていたのは、恥ずかしいくらいに熱っぽい顔をしたあたしだった。

「参ったな…」

会長が呟くように言った。

「これじゃあ、あなたを喜ばせただけだ」

会長はやれやれと言うように息を吐いた。

「――よ…喜んで…ッ」

喜んでないと言い返そうとしたあたしに、会長がまた唇をふさいだ。

すぐに離れる。

「もう少しだけあなたに代償を払わせたいところですけど、それじゃあ僕の理性が持ちませんからねえ」

会長はデレ甘い笑みを浮かべると、あたしから離れた。
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