おとななこども
あたしは驚いて声をあげた。

試合は9回裏。

しかも3―0で、あたしのクラスが負けていた。

あたしが会長に連行されて保健室へ行っている間に3点も取られたんかい…。

「いやー、負けてますねー」

会長が一言。

…半分、あんたのせいだかんな?

あたしは心の中で毒づいた。

「あ!

もーもー!」

ベンチに座っていた委員長があたしに気づいて駆け寄ってきた。

「大丈夫?

ケガしてたんだって?」

おそらく、さっきの会長の怒鳴り声を聞いたんだろう。
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