おとななこども
目をそらしても、
「だけど、どう見ても君1人だよね?」

チャラ男はしつこく声をかけてくる。

「ねえ、そいつなんかほっといて…」

「すみません、彼女に何か用でしょうか?」

声をかけてくるチャラ男をさえぎるように会長が割って入ってきた。

登場した会長に、
「な、何だよ…。

本当だったじゃねーか」

チャラ男は訳のわからないことを言うと、去って行った。

チャラ男の後ろ姿を見送った後、
「あんな輩(ヤカラ)でも、あなたの美しさはわかるみたいですね」

会長はあたしにデレ甘い笑みを見せた。

「…はい?」

美しさって、何ですかそれ?
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