おとななこども
って言うかさ、自慢ですか?

嫌味ですか?

そう言おうと会長に視線を向けたら、
「――ッ…」

頬に、会長の手がそえられた。

えっ?

何?

「生クリームがついてます」

会長はそう言ってあたしの頬に自分の唇をちかづけてきた。

チュッ…

頬に感じたぬくもりに、落ち着いていたあたしの心臓が再びドキドキと激しく脈を打つ。

「――か、かちょ…」

ここは、街中だ。

「甘い…」

会長はあたしの頬にキスをする。

しかも休日で、周りに人がいっぱいいる。
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