おとななこども
屋上のカギを持っているのは生徒会長とあたし、それから屋上の管理をしている先生2人だ。

生徒会室を出たあたしが向かった先は屋上。

「あー、いい天気だ」

空は雲1つなく、青く澄み渡っている。

先ほど売店で買ってきたレモンティーにストローを差すと、コンクリートの地面に腰を下ろした。

今日みたいな時は屋上にきて、ここでお昼を食べるのが1番だ。

部活でうまく行かなかった時や姉妹ゲンカした時はいつも屋上にきて、お昼を食べている。

つぐみちゃん手作りのお弁当を開けた。

「わっ、美味しそう♪」

さすが、我が家の料理人だ。

つぐみちゃんは調理師さんになるために専門学校に通っている。

「うん、美味しい!」

たまご焼きを頬張った。
< 28 / 343 >

この作品をシェア

pagetop