おとななこども
トーゴちゃんはあたしの顔を覗き込んで、
「こう言う場合は、本人に直接聞いた方が手っ取り早い」
と、言った。

「わかって、る…」

そう返したあたしの声は震えていた。

「確かめるのは怖いかも知れないけど、こう言う場合はフタを開けたら中身はたいしたことがなかったと言う場合が多い。

モモコが直接聞くのが怖いんだったら、俺が直接白鳥に聞きに行ってもいい訳だし」

「それは…」

ダメと言いかけたけど、続きが出てこなかった。

「わかってる。

俺が直接聞きに行ったら、火に油を注ぐだけだからな」

トーゴちゃんはハハと笑った。

「とりあえず、白鳥が浮気だなんてことは俺も絶対にありえない」

続けて言ったトーゴちゃんに、
「どうしてそう思うの？」

あたしは聞いた。
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