おとななこども
苦手どころの問題じゃなくなった。

嫌いだ。

大嫌いだ。

「お先に戻ります」

お弁当箱を持って立ちあがった。

「えっ?

今からですか?」

「今からも何も」

授業だって始まってるし。

教室行っても手遅れだと思うけど、
「せめて、5時間目が終わるまでいてもいいんじゃないんですか?」

シスコンストーカー会長といるよりかはずっとマシ!

「お断りします!

…きゃっ」

いきなり腕をひかれたと思ったら、紺色のネクタイが視界に入った。
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