おとななこども
「会長の言ってること、よくわかんないんですけど」

思ったことをそのまま言ったあたしに、
「なら、手取り足取りお教えしましょう」

会長はあのデレデレの甘い笑顔を見せて、あたしの頬に唇を寄せた。

チュッ

「何すんのよ!」

バッコン!

持っていたお弁当箱で会長の頭をたたいた。

このお弁当箱、お気に入りなのに!

「痛ッ…」

会長が頭を抱えたすきに、あたしは腕の中から離れた。

「最低よ!

このド変態!」

バシンと暴言を言った後、屋上を飛び出した。
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